【元銀行員おすすめ】決算書の読み方が分からない人・苦手意識のある人はまずこの本を読むべき

決算書 わかりやすい本 レビュー

管理人は、業種柄、ツイッターでは金融関係の方をたくさんフォローしているのですが、

最近こんなツイートが流れてきました。

https://twitter.com/OTE_WALK/status/1254987641700806656?s=20

この方は大手町のランダムウォーカーさん(@OTE_WALK)さんという方で、

「日本人全員が財務諸表を読める世界を創る」

をテーマに企業の財務諸表に関するクイズをツイッター上で発信している方。

決算書の読み方に関する本を出されたみたいで、その評判がすごく良いみたいです。

amazonでは何度も売り切れてしまっていて、簡単には手に入らないそうです。

前から気になっていたのですが、今回電子版を購入して読んでみたので、レビューしていきます。

「世界一楽しい決算書の読み方」は決算書の肝を理解するのにおすすめ

まず結論から言うと、

  • 財務分析について学んだことはあるけどいまいち実感が伴わない人
  • 仕事で決算書を読む機会が増えたけど、勉強するにあたって何から手を付けたらいいか分からない
  • 就活にあたって業界企業の違いがいまいちわからない

といった人は読んで損はしない内容だと思いました。

本書のポイントは主に、

  • 誰もが知っている企業の例を通じて決算書を見ていくため、身近なものとしてイメージできる
  • 謎解きのように楽しんで読める
  • キャラクターによるクイズ・会話形式で構成されていて内容が分かりやすい

といった点です。

ポイント1:身近な企業の決算書を取り上げておりイメージしやすい

例えば、

  • ドトールとルノアール
  • ニトリ、ファーストリテイリング(ユニクロ)と良品計画(無印良品)
  • 三菱UFJ銀行、スルガ銀行とセブン銀行

などの有名企業が取り上げられており、ビジネスモデルの違いから各社の貸借対照表を予想するといった感じです。

誰もが一度は利用したことがあるような企業なので、クイズに没頭してしまう内容になっています。

ポイント2:イラストが見やすくわかりやすい

決算書の本となると、細かい数字がでてきて複雑な内容を想像してしまいますが、本書はきれいで見やすい図を中心に構成されています。

読んでいて計算が必要となる場面はほとんどありません。

貸借対照表の説明。ビジュアルで分かりやすく説明されている。

ポイント3:クイズ・会話形式で楽しんで読める

本書ではたくさんのキャラクターが登場し、会話形式でそれぞれの視点から意見を話してくれます。

この会話部分はヒントにもなっています。

管理人は、いったん自分で正解を考えた後、自分の思考のプロセスが正しいものだったのかを確かめるために後から会話部分を読みました。

まとめ:決算書の面白さに気付ける本

本書は、

  • 財務諸表を図で分かりやすく説明していて、直観的に理解しやすい
  • 身近な企業が題材となっており、イメージしやすい
  • 謎解き感覚でビジネスと会計のつながりが分かる

という点でサクサク読み進められる良書だと思いました。

管理人のような、既に決算書に慣れているような人でも新たな学びがあるような1冊です。

余談:管理人は銀行員時代は決算書を読むのが苦手だった

余談ですが、管理人は新卒でメガバンクに入行しました。

メガバンクの新入行員の多くは、実際に支店で働き始める前に、数か月の研修を受けます。

そこで、預金・外為・融資等の銀行員として必要な基礎知識の研修を受けることになるのですが、

管理人を含め多くの新入行員がぶつかる壁の一つが財務分析でした。

管理人は、今でこそ決算書をそこそこ読めるようになっていますが、当時は財務分析が大の苦手で追試を受けるような人間でした。

当時を振り返ると、「利益率」や「流動比率」という財務分析に用いる指標を教えてもらっても、いまいち手触り感がないというか、

紙の上の数字をただ電卓でいじくりまわしているだけで、

  • 貸借対照表はそもそも何を意味しているのか
  • 企業のビジネスの特徴が決算書にどういう形で現れるのか

 

といった、そもそもの大枠の理解がまったく頭に入っていなかったんですよね。

なので、入行してしばらくは銀行員なのに決算書が読めない銀行員として結構苦労しました。

そういった決算書に関する基本的な知識を学ぶ上でこの本はとても役に立つと思います。

当時にこの本があれば、あんなに苦労しなかったのになと思います。

興味のある人はぜひ読んでみてください!