元銀行員が教えるメガバンクの配属と異動の秘密

キャリア

管理人は新卒から数年間、メガバンクで働いていました。

現在はマイナス金利環境下で就活人気は落ち込んでいますが、銀行といっても様々な業務があり、本部の部署の中には社会にインパクトを与える面白い仕事ができると考え管理人はメガバンクに入行しました。

実際に初期配属後の最初の異動で行った部署は非常に専門性が高く、金融のスペシャリストとして貴重な経験を積めましたし、その後の転職にも活かすことができました。

とはいえ、最初の配属はほとんどの人が支店です。

そこでどれだけ活躍し良い部署に異動できるかが勝負になってくるのですが、今回は元銀行員の管理人が主に若手行員の初期配属や異動について感じたことを書きたいと思います。

初期配属について

結論:置かれた場所で努力するしかない

新入行員が自身のキャリアを考えるときに、まず心配になるのが自分の配属先が出世コースなのかどうかではないでしょうか。

結論から言うと初期配属の場所はあまり気にしなくても大丈夫です。

というか、気にしても仕方ないです。

なぜなら、初期配属は学歴(これが一番重要)や面接時の評価(性格や論理性、力を入れてきた事など)で決められてしまうからです。

言い換えると、その人のこれまでの人生の積み重ねによるところが多いからです。ESや面接対策をして表面的な印象をよくしたところで、所詮付け焼き刃に過ぎません。

とはいえ、銀行員のキャリアにおいて学歴や面接での評価だけが全てとなるわけではありません。

当然、配属されてからの仕事ぶりやプライベートでどれだけスキルを磨いたかということも評価の対象になってきます。

いくら学歴が高くても仕事ができない人は次第に出世コースから外れていきますし、逆に学歴が高くなくても仕事ができる人は本部の名門部署に異動したりできます。

MARCHや日東駒専といった学歴の人でも会社から評価されていれば海外赴任もできますし、日本を代表するような大企業の担当となった例もみてきました。

大事なのは配属された場所でどれだけ頑張れるかです。

支店のランクは存在するのか

ちなみに、支店のランクというのは確かに存在しています。

ランクの高い支店に配属されることが自分が人事部から受けている評価の指標になることは間違いないです。

自分が所属する支店がその銀行の中でどのくらいのランクなのかということを、普通の行員が知ることはできませんが、その支店の歴史やその支店から出ていく人の行き先でなんとなく知ることができます。

ちなみに管理人の周りの例でいうと、

東大一橋(一部早慶上智等の上位層):丸の内・日本橋・銀座等の名門支店

早慶MARCH:首都圏の支店が大半だが、一部地方都市の支店

関西の大学出身者:関西の支店

のような初期配属が多い印象でした。

2カ店目以降の異動について

特定の部署での採用を謳っているコースでの採用でない限り、ほとんどの行員の最初の配属は支店になりますが、次の異動からは本部や海外、名門店といったいわゆる出世コースを歩み始める人がでてきます。

前述の通り、2カ店目以降の異動は学歴や面接時の評価以外のウェイトが大きくなってきます。

2カ店目以降の異動については、次の要因によることが多いです。

営業成績

当たり前ですがこれがまず一番大事です。営業担当として配属された以上、大なり小なりの目標が課されます。これをいかに達成するかが一番の鍵となります。

とはいえ、新人が任せてもらえる担当先と大きな取引ができることはめずらしいため、全部の目標を達成するのはなかなか難しいかもしれません。

そういった環境下でも、自分で考えて工夫を凝らして活動する(例えば特定の業界企業の新規開拓に特化して実績をあげるとか)ことで、支店の中で尖ったキャラを確立することが大事になってきます。

人間関係(ほとんど運ゲー)

こんなことを言っては元も子もないかもしれませんが、銀行員のキャリアは運ゲー要素も大きいです。 

①直属の上司との相性

②支店長・部長の人格(パワハラ野郎もいれば仏のような人格者もいます)

③マーケット環境(景気動向、競合する金融機関の存在、金利環境など)

いくら仕事ができる人でも、そういった要因で成果をあげられない人もいます。

とはいえ、これはもう自分ではどうしようもないので、あまり気にしてもしょうがないですけどね。

ちなみに、あまり評価されなかった人は地方店を転々としたり、急行が止まらない駅の小さな支店や東京23区外の郊外の支店に行く人が多かった印象です。

まとめ:与えられた環境で精一杯頑張ることが大事

ありきたりな結論かもしれませんが、銀行員(というか会社員)として働くにあたって自分ではどうしようもできないことも多いです。

そんな環境でどれだけ自分の頭で考えて行動し、実績につなげることができるかが大事だと思います。

その過程で身につけた知力・体力・コミュ力はその後のキャリアにおいて役立つことは間違いないでしょう。